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一般にマンホールは地下の埋設物や空間を管理するために設けられています。
なかでも、下水道用マンホールは雨水や汚水の排除を目的とする管渠の管理用として設けられるため、いったん人が中に転落すると、管渠に流され、人命にかかわる事故となる場合があります。過去にもマンホールへの転落事故は事例として報告されていましたが、平成10年の高知市の事故は2名の方が、マンホールへ転落したという点で過去にはないショッキングな事件でした。 |
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平成10年9月24日から25日にかけて、高知市は年間降雨量の三分の一を超える900ミリの集中豪雨に見舞われました。この豪雨で冠水した道路を歩いていた高校生が突如姿を消したということです。3人連れで歩いていた先頭の一人が冠水した道路上のマンホールに吸い込まれてしまったのです。
もう一人は夜間帰宅中の美容師で、ふたの外れていたマンホールへ転落したものと警察の検証で明らかになりました。目撃者はいませんでしたがポンプ場のコンベアに運ばれ発見されました。 |
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高知市の事故は建設省(当時)下水道部へ連絡され、下水道部から全国の事業体にマンホールふたの点検要請が行なわれました。
これと併せて、建設省に「下水道用マンホール緊急安全対策検討委員会」が設置され、九州大学の楠田哲也教授を委員長として、マンホールの危険度の判定基準、緊急の安全対策方法等が示され、全国へ事務連絡されました。
この緊急対策と中長期的な安全対策を含めて、「下水道用マンホール安全対策の手引き(案)」がまとめられ、(社)日本下水道協会より発刊されました。建設省は全国の都道府県、政令都市の担当者を東京に招集し、この手引きの説明会を開催し、その中で、この手引きを有効に活用して「無作為」の罪を招くことの無いよう、安全対策の実施について強い要請が行なわれました。 |
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緊急安全対策委員会には、当工業会の出席が求められ、ふたの現況、安全対策の現状などについての情報提供を行いました。
工業会では以下のことについて、資料を提供しました。
・マンホールふたの変遷
・ふたの基本構造
・圧力開放型浮上防止鉄ふた
・転落防止用はしご
・耐圧ふた
・格子ふた
・ふたの設置の基本構造
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マンホールふたは浮上・飛散問題だけでなく、路上で通行車両や歩行者との接点となるため、広範囲な安全上の配慮が必要になることから、「マンホールふたに求められる広義の安全機能の概要」として8つの安全要素((1)がたつき
(2)破損 (3)浮上・飛散 (4)スリップ (5)腐食 (6)転落・落下 (7)不法投棄・侵入 (8)雨水流入)が手引き(案)に掲載されました。 |
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この経緯から、内圧に対する安全性だけでなく、ふたの全般的な維持管理の基準が必要との意識から、検討委員会が(社)日本下水道協会の中に設置され、検討が行なわれました。委員会の途中で、東海豪雨災害が発生し、名古屋市の委員から災害の生々しい状況などを聞きながら、平成12年12月に完成、「下水道用マンホールふた維持管理マニュアル(案)」発刊されました。
「下水道用マンホールふた維持管理マニュアル(案)」
は、「マンホールふた設置基準」と「劣化判定基準」
の二つの基準を中心として、点検・調査の結果をこれらの基準と照らして次のアクションにつなげていくものになっています。
その解説で、取替えの大きな要因になる模様、厚みの減少とスリップの関係をデータとして掲載すると共に、ふたの耐用年数に関しての考え方も述べられております。
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平成13年には改訂版「下水道施設計画・設計指針」にマンホールふたの安全対策の記述が取り入れられ、「ふたの設置基準」の掲載や、ふたの設置上の留意事項などがこれまでにない量の紙面を割いての掲載となりました。 |
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平成14年には下水道用「マンホールふたの耐用年数」、「マンホールふたの処分制限年数」が国土交通省より改正省令として発表されました。又、工業会としての安全対策の基本となる「ふたの設置の基本構造」をベースとして「下水道用マンホールふた設置歩掛」を作成し、安全対策の一貫として普及を推進しています。 |
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